男の老前整理:妻との対話が自然とできる大切な時間

老夫婦

現役中は仕事一筋、頑固で気難しかったご主人様と奥さまがご来店になりました。昨年ご主人様の退職により、生活が一変したそうです。奥さまによると朝から家にいるご主人様との夫婦の会話は、最初はぎこちなかったそうです。現役中は、日常の買い物に付き合ってはくれるものの、いちいち買うものにケチをつけ口やかましかったのですが、毎日が休日のような毎日を過ごしていくと、会話も減っていき家にいても何やら息苦しさのようなものを感じていたようです。そんなある日ご主人様が本を購入してきて読んでいたそうです。何日かかけて一通り読み終えたような感じでしたが、少し考え事をしている風でもありました。
ある日、ポツンと「俺も元気なうちに老前整理をやってみようかと思う。」とおっしゃったそうです。そのときはまさか本屋で目に留まった本の内容によってそのようなことを考えていたなんて思わなかったらしいのですが、片づけを手伝っているうちに何度も出てくる「本によると・・」という言葉が気になり
ある日、机に置いてあった本の題名を見てみると、それが「定年男のために老前整理 くらしかる代表 坂岡洋子著」 という題名の本だったそうです。その中に何枚か付箋が貼ってある場所があって、その一つが「老前整理は妻との対話の時間」という項目への付箋だったそうです。その中には、「片づけを通して当時の思い出がよみがえり、妻との会話の糸口になる」との一説があり、しるしがしてありました。
「あ~私との時間を大切に想ってくれて、いろいろ努力してくれようとしているんだ」ということがわかり思わず眼がしらが熱くなったそうです。

老前整理? 生前整理? 遺品整理?

「定年男のために老前整理」の くらしかる代表 坂岡洋子さんによると、「年を取る前に、老前整理が必要なことはわかるけど、そもそも、遺品整理や生前整理と、どこが違うの?」という質問が多いようです。
「遺品整理」とは、ご本人が亡くなった後に残されたご家族が取り組まなくてはならない問題です。都市部では子供が親を看取るという大家族制度が崩れて、一人暮らしの高齢者が増え、亡くなると、弔いの後に膨大な遺品の山を片付ける遺品整理が家族や親族の最後の仕事になります。
この遺品整理に対し、元気なうちに身辺にある程度、片づけておくことを「生前整理」と呼ぶ場合があります。しかし、一般に「生前整理」は大きな意味で整理・片づけですが、モノの片づけではありません。“生前”という言葉でよく使われるのは生前贈与ですが、これは残った親族が財産で揉めないようにという配慮のもとに、税金対策も含めて行われます。
対して、私はそれよりももっと前の段階で、老いる前にモノを整理する、生活を整理することを「老前整理」として提唱し、商標も登録しました。

とあります。

きっとご主人様には、奥様との生活やこれからの生活を整理することから新しく出発したいという思いがあったのでしょう。恥ずかしがってその胸の内は明かしてもらえませんでしたが・・。

「使える」と「使う」は意味が違う

整理をしているとよく「これはまだ使える」「これはもう使えない」という言葉でモノを評価していくことがあります。

ちょっと待ってください。

私たちベストフレンド・古美術昇華堂で片づけの作業をさせていただく際に「「使える」と「使う」は意味が違いますよ!」というアドバイスをさせていただくことがあります。
手放すかどうか悩んで悩んで答えの出ないものは、「1年持っておいてください。そして1年後に一度も使わなかったらそれは使わないものだから、私どもで引き取らせてください!」とお伝えします。「使える」からもったいないという思いと「自分で使う」は全く違います。自分で使うものだけを身の回りにおいて「使えるもの」は次の方のためにお譲りいただけば、モノも生きそしてご本人も身軽になることができます。老前整理の段階から私たちベストフレンド・古美術昇華堂の出張査定や出張買取でお手伝いさせていただければ、考え方のアドバイスから具体的な仕分けまでお手伝いさせていただくことができます。

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